これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

書評:いきいきする仕事とやる気の作り方 〜 羽生章洋さん

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

この本は以前読んだことがあったのだけど、全然読めてなかったことが分かった。マジカセミナーで知った問題解決プロセスのフレームワークも、最近知った10カ年計画も書いてあるじゃん!orz
200ページくらいの本なのに、本当に大切なことが色々と書いてあって、改めてすごい本なんだと思いました。来年か再来年辺りに読み返したら、また同じ事を言ってそうな気もするがw

目次

はじめに
序章 イノベーションなしごとって?
第1章 自分をイノベーションしよう!
第2章 組織もイノベーションしよう!
第3章 プロジェクトでお客様のイノベーションを実現しよう!
第4章 イノベーションを伝えよう!
おわりに

この本から得たもの

  • 2×2で「やりたいこと」「やりたくないこと」を分類する
    • やりたいこと:優先度×実現しやすさ
    • やりたくないこと:避けたい度×回避しやすさ
  • 目標と現状を定量化すること
  • 問題を課題(未来に達成すべき事象の提示)に置きかえること
  • 解決策は、まずリソース(予算・スキル・時間・知識)から考える
    • 問題を解決するために必要なものは何か?(=不足しているものは何か?)
  • 自分の目指すリーダー像について
  • リスク管理
    • リスク発生後の対策ではなく、発生する可能性を事前にできるだけ消すのが中心作業
    • リスクバリュー分析図で、リスクを発生率×影響度で分類 → 分類に応じた対応をとる
  • 「如何にお客様の満足に貢献するか(不便を解消できるか)」を伝える
    • AIDMAモデル(Attention、Interest、Desire、Memory、Action)

この本の3つのポイント

  1. イノベーションとはコンフリクト(競合)の解消である → つまり問題の解決 → つまり「便利さ」の提供
  2. 小さな変化を習慣とすることで、変化への苦手意識を乗り越える
  3. 自分、組織、プロジェクトをイノベーションする

1. イノベーションとはコンフリクト(競合)の解消である → つまり問題の解決 → つまり「便利さ」の提供

  • ドラえもんを目指す
    • ドラえもんは「どんな商品が欲しいか言ってくれ」とは言わない
      • 人間は自分の欲しいモノが明確に分かっているとは限らない
      • 欲しいモノは何ですか?ではダメ
    • 「空が飛びたい」→「はい、タケコプター」
    • やりたいことや、困っていることを聞いて、その解決手段を提供してくれる
      • 不要なモノ、不便なモノ、面倒なモノを聞く
  • あなたの「(お客様の夢や問題の解決)」を実現します。それが「(商品名)」です。
    • 商品の良さを訴えるやり方ではダメ
    • いかにお客様の満足に貢献できるか、不満の解消に貢献できるかを訴える
    • AIDMAモデル
      • 知ってもらって、興味をもってもらって、それから欲しいと感じてもらって、実際にお買い上げ頂く
  • コンフリクトがあるところに問題がある
    • 矛盾する目標
      • 機能をUPさせつつコストダウンしたい、とか
    • このコンフリクトを解消することがイノベーション

2. 小さな変化を習慣とすることで、変化への苦手意識を乗り越える

  • イノベーションの実現
    • アイデアを出してコンフリクトを解消する
      • アイデアなんてすぐに出るものではない
      • 知らないことはできない
      • 日々の学習がポイント
    • イノベーションの実現の為には、自分を成長させることが欠かせない
  • 不安が変化を阻害する
    • 曖昧さが不安を生み、不安は人を萎縮させる
    • 萎縮すると、人は変化することを拒む
    • 人は成長したいと欲しつつ、一方で安定することを望んでいる
  • 成長とリスク
    • いまよりも良くなるためには、リスクを取る必要がある
      • 挑戦する、ということ
    • 成長を阻害するもの
      • リスクそのものではない
      • リスクをとることを恐れることが成長を妨げる
  • 変化への不安を克服する
    • 未経験なことに苦手意識を感じる
    • 経験すれば苦手意識を減らせる
    • やれば必ず克服できるようになる
    • 小さな事で構わないから、やり始める
    • 小さな変化を積極的に始めることが、大きな変化への一歩

3. 自分、組織、プロジェクトをイノベーションする

自分をイノベーションする
  • 不安は行動を制限する
    • 不安の原因を解明して、解決する
    • そのためにも、将来「どうなりたいか」を描くこと
  • 目標を設定する
    • やりたいこと、やりたくないことを書き出す
    • 時期と状態を明確にする
      • 10カ年計画
  • 現状を知る
    • 本来、こうあるべきなのにそれを阻害しているものを洗い出す
    • 見つけたものを掘り下げる
  • 課題を設定する
    • 課題とは未来に達成すべき事象を提示するもの
    • 課題の実現と怠惰でありたい欲求がコンフリクトする
      • これを乗り越える工夫をすることがイノベーション
  • イノベーションの実現のためにアイデアを練る
  • アイデアの為には日々の学習
    • 知識はストックするだけじゃなくて、フローを回していくことが大切
  • 解決策を作る
    • 実現可能な作戦を
    • リソース(予算、スキル、時間、知識)を明確に
  • 行動する
    • 事前に想定しなかった事態に遭遇する
      • 成功に近づいているのだから、がっくりする必要はない
    • 計画とのズレを明確にする
組織をイノベーションする
  • 組織には個人を遙かにしのぐ力がある
    • 容易に誤った力の使い方をしてしまう
    • 力を正しく使うためにも、その組織の「存在理由」が必要
  • ミッションが必要
    • 良い仕事とは、報い報われる仕事
    • お客様と社会に受け入れられるような仕事をしたい
    • この会社らしい仕事を「意思表明」することから、お客様との関係が始まる
  • ミッションがない
    • 組織のトップになったつもりで、会社の良い点を探す
      • 悪いところしかないのに続く組織はない
    • 自分の目標と見比べ、一致するところを探す
      • 一致したところを、組織のミッションとしてしまえばいい
  • 組織の一員としての責任
    • 自分の愚痴に周囲を巻き込まない
      • 愚痴を言う人の周りには、愚痴を言う人が集まる
    • ありがとう、ごめんなさいを言うだけでも、雰囲気は随分変わる
  • コミュニケーション
    • 送り手と受け手のギャップを意識する
    • できるだけ正しく伝える工夫、正しく受け取る工夫
    • コミュニケーションパスの問題
    • コミュニケーションはお手軽なものではない
      • 手間暇をかけること
      • 手を抜けばしっぺ返しがくる
  • リーダーシップ
    • 従ってくれる人がいるからこそ、リーダーたり得る
      • リーダーだから従ってくれるわけじゃない
    • あなたが目指すリーダー像
      • これまでのリーダーや上司から、「嬉しかったこと」「嫌だったこと」を書き出す
      • 嬉しかったことをして、嫌だったことをしない
      • 自分自身がついていきたいリーダーじゃないのに、どうして他人がついていきたいと思うか
    • リーダーとは役割
      • 目標を明確に定義し、そのために何を成すべきか示す
      • 本当のリーダーは謙虚で頑固
    • 覚悟
      • 全ての責任を負う
      • 調子の良いときだけ景気のいいことをぶちまけておいて、苦しくなったら言い訳をして逃げ込む人を誰が信用するのか
    • 最も必要なスキルは意志決定
      • 決めて断つこと、退路を断つこと
      • 決断すると万人に好かれることは無理
      • でも、好かれるためにそのポジションにいるわけではない
    • ロマン
      • 義務だけでは未来に夢がもてない
      • ワクワクする未来があるから、いまの厳しさを乗り越えることができる
      • リーダーという立場が辛いなら、それはやりたくないことをやっている
  • 評価について
    • 目標に対する評価は定量的に
    • 感覚的にできた/できないでは、評価自体の信憑性が保てない
プロジェクトをイノベーションする
  • マネジメントはコスト
    • A:マネジメントをすることで創出される価値
    • B:マネジメントをしないことで生じる損失
    • C:マネジメントコスト
    • (A - B) > C が成り立つから実施する
  • マネジメントでおざなりになりがちな項目
    • 立ち上げフェーズ:プロジェクト定義
    • 計画フェーズ:リスク分析
    • 遂行フェーズ:現実化したリスクへの対応
  • プロジェクト定義
    • 何故、このプロジェクトを実施する必要があるのか?
    • これを明確にしないと、何を達成すればいいかも明確にできない
    • 4つのWと1つのH
      • Who:誰がプロジェクトの実施を望んでいるのか
      • Why:何故、プロジェクトを実施したいのか?プロジェクトによって解決したい課題は?
      • What:何がプロジェクトの成果物なのか?(質、量)
      • When:いつまでにプロジェクトを完了していなければならないのか?
      • How:幾らの予算を割いてもらえるのか?
    • 変更が発生したときの対応手順を決めておく
    • 以上について、利害関係者と合意すること
  • リスク管理
    • リスクとは、遭遇したくないことが現実になる可能性
    • その可能性を事前にできるだけ消すことが、リスク管理の中心作業
    • 結果リスクと原因リスク
      • 実際に現実化する部分的リスクが原因リスク
      • 積み重なってプロジェクト全体に関わる重大なリスクとなる → 結果リスク
      • リスク管理の対象とするのは、原因リスクの方
    • リスク管理は動的作業
      • ある部分的リスクが現実化する、あるいは発生可能性が消滅したら、プロジェクト全体の不確実性も変化する
      • 都度、リスクに対する見直しを
    • リスクバリュー分析図
      • 発生率×影響度でリスクを分類
      • 発生率:高 影響度:高 → 予防対策と発生時対策を
      • 発生率:高 影響度:低 → 適宜対応(適宜といっても計画時点で考える)
      • 発生率:低 影響度:高 → 発生時対策のみ(予防対策はコスト的に見合わない)
      • 発生率:低 影響度:低 → 無視
    • 予防対策はプロジェクトのタスクとしてスケジュールに組み込む
    • 発生時対策は手順を用意し、どの時点で実施するのかトリガーポイントを明確にする
  • やるべきことをちゃんとやる
    • 失敗するのはやるべきことをやってないとき
    • 失敗するべくして失敗している