これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

習慣が身につかない3つの理由

これまでの生活を変えるべく、新たな習慣を身につけるのは大変だ。私自身、何度も失敗している。そこで、なぜ習慣化に失敗してしまうのか、自分なりに考えてみた。

  • 理由1. 一度に大きく変えようとする
  • 理由2. 行動を快と結びつけていない
  • 理由3. ダメだった原因を分析しない
理由1. 一度に大きく変えようとする

これまでと違う自分になりたくて、色々と習慣を変えようとする。で、変えようとして犯してしまうありがちな失敗が、一度に色んなことを変化させてしまうことだ。
今の習慣は、これまでの生活で自分が快適に感じたものの蓄積だ。これを変えるには、大きなエネルギーが必要なのだ。しかし、人が持つエネルギー量は、個人差はあれど限界はある。
多くの新しい習慣に同時に取り組むと、あっという間にエネルギーを使い切ってしまうことになるだろう。そして、それらが習慣化するまえに、行動することを止めてしまう。


習慣化するということは、意志の力をさほど使わなくてもやれるということだ。しかし、そこにたどり着くには、意識的に行動を変えなければならない。そして、意識的にやることには、エネルギーを使うものだ。
だから、習慣を変えるということは、大きなエネルギーが必要になる。いくつも同時に変えるのは不可能なのだ。
習慣を変えるときは、少しずつ取り組まなければならない。


個人的には同時に習慣化しようとする行動が3つもあると、とても疲弊する。これには個人差もあるのだけろうし、変えようとしている内容にもよるだろうから、その辺の見極めが必要だ。
例えば、ダイエットなんかで食生活改善と運動を同時に始めると、大抵の人は失敗するのではないか。あるいは、どちらか片方だとしても、その変化が大きすぎると、やはり継続しないだろう。焦らず、少しずつ変化を加えていけばいい。それの蓄積が、大きな変化となって人生を変えるのだ。

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理由2. 行動を快と結びつけていない

新しい習慣を身につけるための行動は、大抵ストレスを伴う。その行為そのものは不快であることが多い。不快なものを根性だけで継続するのは、これもまた無理がある。
継続のポイントは、行動に快が伴うかどうかだ。


一番いいのは、新しい行動そのものが「快いもの」であることだ。例えば、毎日15時に30分の休憩を取る、という習慣を身につけようとした場合。仕事を中断することには何らかの精神的ストレス(仕事が遅れそうな気がするとか、同僚の目が気になるとか)を感じるかもしれない。しかし、休憩そのものは自然と快を伴うのではないだろうか。この場合は、さほど工夫をしなくても続けられる。
結果がすぐに見えてくるものも継続しやすい。行為そのものは不快であっても、ちょっと耐えれば快が得られるからだ。ダイエットの初期段階などは、上手くやればここに分類されそうだ。


難しいのは、結果が出るまでに時間のかかるものだ。根性だけで強制されてもいない行為を続けられるほど、我々は強い意志を持っているわけではない。この場合、行動に対して、如何に快を付加するのかがポイントになってくる。
例えば、勉強。勉強はなかなか結果が出ないので、継続が難しい。特に社会人にとっての英語の勉強などは、この傾向が強いのではないだろうか。こういうものは、勉強したという行為そのものに、何らかの快を付加してあげるのだ。ほんのちょっとしたものでもいい。解いた問題の数や勉強したページ数分、点数を自分に与えるとか、何かを塗りつぶしていくとか。徐々に増えていく点数は、意外と励みになるし、更に100点ごとに美味しいワインを飲むなどのご褒美をあげるとより効果的だ。


重要なのは、結果如何に関わらず行動に対して快を付加すること。行動した結果だめだったとしても、行動したことで良しとする。結果に対してご褒美、ということになると、快を得られるまでの時間が長くなってしまうし、そもそも良い結果が出るとは限らない。行動を継続する動機としては、弱いものになってしまう。
行動してから快が得られるまでのサイクルが、確実で短いものであればあるほど、その行動を継続しやすくなるのだ。

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理由3. ダメだった原因を分析しない

最初に身につけるべき習慣は、自分の状態・状況を定期的にチェックすることかもしれない。
意識的にとっている行動は、うまく習慣へ結びつくものなのか。あるいは、身についたはず習慣が崩壊してしまうような、小さな綻びがないか。これらを確認するには、自分の状態・状況を定期的にチェックするしかない。
なんでもそうだが、はじめから上手くいくことなどほとんどない。トライ&エラーの繰り返しである。ダメだったときに、「やっぱり私には無理だった」で終わるのではなく、

  1. 何故ダメだったのかを自分なりに見極め
  2. では、これなら上手くいくだろうと仮定し
  3. 再び実行してみる

ことが、どうしても必要なのだと思う。


また、そもそも、その習慣を身につけたいのは何故だったのか。チェックする際は、それも忘れてはならない。
例えば、「最低6時間は睡眠をとる」という習慣を身につけるとして、それはあなたにとって何のための習慣なのか。精神的な健康のためか、頭の働きを落としたくないからか、あるいは睡眠不足によるストレスを減らしたいからか。理由は様々だろう。
せっかく身につけた習慣が、当初の目的を果たしているのかどうかという大きな視点でもチェックしておきたい。


以上で私なりの考察を終わる。私自身、今後の習慣化へ向けて、これらをベースに取り組んでみたいと思っている。その際、これらを意識した仕組みをつくれるかどうかがポイントになると考えている。
更に実践した上で思うことがあれば、また書いてみたいと思うが、とりあえず今日はここまで。