これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

書評:最後の授業 〜 ランディ・パウシュ

最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
ランディ パウシュ ジェフリー ザスロー
ランダムハウス講談社
売り上げランキング: 18
おすすめ度の平均: 4.5
5 誰もが経験できることではない
1 日本人ってこういった本にひっかかりやすい
5 ■心に響きますね■
5 メッセージを受け止め、歩き出す
5 子供に遺したい一冊


この本を読んで、ふと、自分の寿命があと5年だとしたら、どうするだろうか、と考えた。さすがに明日死ぬとか、3ヶ月後に死ぬとかは、あるのかもしれないが、想像するのが難しい。だが、5年ならありそうだ。そうすると、こう、何かの想いが喉元まで上がってきた。まだ明確にはならないのだけど。
これまで、メメント・モリの概念は知っていたが、僅かながらでも実感を持てたのは初めてである。そんなきっかけを与えてくれた故ランディ・パウシュ氏と本書に感謝したい。


この本からは、実に人生を楽しんでいる雰囲気が伝わってくる。とても余命宣告された人が書いたとは思えない。
楽しそうな雰囲気だけではない。実に重要な示唆をいくつも与えてくれた。
いくつかをあげてみたいと思う。

レンガの壁

レンガの壁がそこにあるのには、理由がある。
僕たちの行く手を阻むためにあるのではない。
その壁の向こうにある「何か」を
自分がどれほど真剣に望んでいるか、
証明するチャンスを与えているのだ。

何かに新しいことチャレンジすれば、上手くいかないことにぶつかるのは当たり前だ。この本を読んで以来、なかなかうまくいかないな〜と悩むときには、ふと「レンガの壁」という単語が頭に浮かび、それがとても勇気をくれる。

必要なのは本物のフィードバック

教育者のいちばんの役割は、学生が内省する手助けをすることだ。
人間が向上する唯一の方法は、自分を評価する能力を伸ばせるかどうかだ。自分を正確に評価できなければ、良くなっているのか、悪くなっているのか、知りようもない。

私は昨年、人って意図的に育てるもんじゃなくて、その人の意志で育っていくもんだよなぁ、と思っていた。同時に、では指導する立場に立ったとき、自分にできることは一体何なのか見極められず、悩んでもいた。
答えはここにあった。
こと指導するという点において果たすべきは、その人に「現実をフィードバックする」ことなのだ。勇気をもって、それを伝えることなのだ。

楽観的でいれば状態を改善できる

楽観的でいれば、目に見えることをやって物理的な状態を改善できる。

どんなに悩んでも、不安であっても、重要なことは目の前の事に対して、どれだけ物理的に行動しているか、ということである。
脳のメカニズムからいっても、ネガティブな状態は行動を制限したり、エネルギーを低下させたりする。
どう感じていようとも、そこにある事実は、物理的に行動しない限り変わらないのだ。ならば、行動しやすい精神状態に自分をもっていくことは、とても大切な事なのだろうと思う。
しかし、余命宣告された人にこんなことを言われたのでは、言い訳のしようもない。

正しく生きる

これは引用のみで。

人生を正しく生きれば、運命は自分で動きだします。夢のほうから、きみたちのところにやって来るのです。

あわせて観たい

最後に

著者のランディ・パウシュ氏は、2008年7月25日に亡くなられたそうです。
心よりご冥福をお祈りします。