日本実業出版社
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利益はお客様の幸福の対価ってことじゃないのか?
この言葉に出会えただけでも読んだ価値はあった。お客様を幸せにした結果、それに対する対価としてお金を支払っていただく。それが会社の利益へと繋がる。この順序は、逆にしてはいけないのだ。前者が目的であり、後者が結果だ。
社員の活動の全ては、会社の持つビジョンやミッションの実現へ寄与しなければならない。それがお客様へ提供できる価値を向上させ、よりお客様に幸せを感じてもらうことができる。つまり、業務の全てはお客様に幸せを感じてもらうために存在するのだ。
しかし、お客様に幸せを感じてもらうためには、お客様だけが幸せであればいいわけではない。業務に嫌々携わっている社員が、お客様の幸せを作り出せるだろうか。
本書のタイトルにある「君を幸せに〜」の君とは誰のことだろうか。それは会社に関わる全ての人たちなのだと思う。お客様であり、社員であり、経営者自身であり、出資者であり、外の会社であり。全ての幸せを「AND」で求めなければならないのだ。
そしてそれを追究することこそが、幸せそのものなのではないかとすら思う。
そのために、本書では「感謝の気持ち」が大切であると説く。
- 無いものを望むのではなく、あるものに対してありがたく思う気持ち
- 競争ではなく、共存を目指す考え方
物事には常に二面性があり、欠点に対して別の方向から光を当てることで、良いところが見えてくる。大切なのは競争に勝つことではない。競うべき相手は他者ではなく、以前の自分なのだ。自分達の良いところを、どこまでも追究するのだ。
どんなことで、私(たち)はあなた(たち)を幸せにできるだろう?
そう問いかけながら、今日よりもちょっとだけ良い明日を目指していきたいものだ。