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これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

”できない人”でも活躍する道はある

先週の金曜日に行ったセミナーは、

の著者、吉本氏が講師だった。そこで、「比較優位」という言葉が出てきた。その中の紹介で、NHKでこれについて詳しく解説すると聞き、それを観てみた。これが面白くて、この概念は、大きな企業だろうと小さなチームだろうと、その中で働いているのであれば知っておいた方がいいように思う。組織の生産性に関わってくるので、特にリーダーは知っておいた方がいいだろう。
以下、間違っているかもしれないまとめ(ぇ

出○杉君に勝てないの○太君

ジャイアントシステムに勤める出○杉君との○太君。彼らの主な業務は、

  • 設計書の作成
  • プログラミング

だ。それぞれの業務におけて、二人が1日でこなせる仕事量を数値化してみると、次のようになる。

出○杉 の○太
設計書 3機能 1.5機能
プログラミング 5機能 1機能

どちらの業務においても、出○杉君に大きく負けるの○太君。果たして、彼に活躍の場はあるのだろうか。

機会費用を計算する

比較優位を考える場合、まず機会費用を計算することから始まる。
例えば、出来○君が設計書の作成に1日専念した場合、その間、プログラミングをすることはできない。結果、設計書は3機能分作成されるが、その1日で作成可能だった5機能分のプログラムが機会費用となる。この場合、

  • 設計書1機能あたり、1.7機能分のプログラム

機会費用が発生し、逆にプログラミングに専念した場合は、

  • プログラム1機能あたり、設計書0.6機能分

機会費用が発生することになる。これを○び太君についても計算してみると、以下のようになる。

出来○ ○び太
設計書 プログラム1機能あたり0.6機能 プログラム1機能あたり1.5機能
プログラミング 設計書1機能あたり1.7機能 設計書1機能あたり0.7機能
比較優位を検討する

上記の結果、

と考える。そうすると、○来杉君とのび○君が共同で作業する場合、

  • ○来杉君がプログラミングを担当
  • のび○君が設計書を担当

すると全体の生産性が向上するのである。

本当か?

ちょっと検証してみる。以下の担当で10日労働した場合の成果物はどうなるか。

  1. 出来○:プログラミング、の○太:設計書作成の場合
    • 設計書15機能分とプログラム50機能分
  2. 出来○:設計書作成、の○太:プログラミングの場合
    • 設計書30機能分とプログラム10機能分

というわけで、前者の方が多くの作業をすることができる。


また、優秀な人によくありがちな「自分がやった方が早い」パターンだけど、

  • 出来○:設計書とプログラミングを半々で、の○太:あやとり
    • 設計書15機能分とプログラム25機能分

という結果になるので、当然ながら二人で上手く共同作業した方が生産性が高いようだ。だめ社員の○び太君も、組織に貢献することができるのだ。

現実は?

もちろん、実際には作業の難易度や質や順番や待ち時間や教育やモチベーションが制約になったり、そもそも作業成果がマイナスの人も居たりするので、単純に適用できるものでもない。それに、各作業の成果を測る単位を揃えないと、上手くいかないようだ(最初、ページ数とステップ数で計算したら訳分からなくなった・・・)。まぁ、その辺はABC(Activity Based Costing)の出番かなぁ、なんて思ったり思わなかったり。
いずれにせよ、各人の役割や組織全体の生産性を考える上では、参考になる切り口の1つではないかと思った。