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これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

気分よく会話するためにプロのコーチが使っている聴く技術、訊く技術。

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photo credit: Chris JL via photopin cc

よく信頼関係が大切といいますが、なぜ信頼関係を作る必要があるのでしょうか?

答えは簡単で、信頼関係がなければこちらの言葉が伝わらないからです。言うことをきいてくれないどころか、カウンターコントロールといって、反発を招くことすらあります。適切なコミュニケーションのベースなんですね。

僕たちはコミュニケーションを通して相互に影響を与え合いますが、信頼関係が前提にあると、相互に与える影響の質が建設的なものになりやすいです。

なので、信頼関係を作ることはとても大切です。

 

信頼関係を作るには、

  • 聴く技術(傾聴)
  • 訊く技術(質問)

の2つの技術を使います。

 

聴く技術:相手に安心して話してもらおう。

信頼関係を作るために、まずは「聴く技術」を使って、相手の話を聴いていることを徹底的に伝えます。

相手は話を聴いてもらっている、それも興味を持って聴いてもらっていると感じると、受け入れられていることを実感しますので、安心して色々と話をしてくれるようになります。

行動分析学的な表現をするなら、聴く技術を行使できるということは、話し手の「話すという行動」を促すための機能を聞き手が持つことになる、といったところでしょうか。

 

相手に”聞いていることを伝える反応”を積極的に。

聴く技術を実践するにあたっては、

  • うなずき
  • 相づち
  • オウム返し
  • 要約

をしっかりと実践してください。これらが無いと、仮にすごく真剣に聞いていたとしても、相手からは興味が無さそうに見えたり、無視しているように見えたりして、とても辛いのです。

個人的にとても強調しておきたいのは、あなたが相手より上の立場であればあるほど、聴く技術は相手の話を促す鍵になるということです。

 

オウム返しと要約について

うなずきや相づちは説明しなくても分かると思いますが、オウム返しと要約は少し説明が必要かもですね。

オウム返しは、相手の話している内容からキーワードを拾い、時々、繰り返してあげると効果的です。重要なキーワードが上手く拾えると、大切なところを聞いているよってサインになります。やりすぎると逆効果ですので、気を付けてください。

要約の効果も基本的にはオウム返しと同じです。ある程度話を聞いたあとで、こういうことだよね?と要約することで、大切なところを聞いているサインになりますし、ついでに意思疎通に齟齬がある場合に、それを検出することができます。オススメ。

 

言語と非言語の一貫性

上記に加え、"非言語"で聴いていることを伝えるのも、とっても重要です。非言語とは、 

  • 声のトーン
  • 姿勢
  • 表情
  • 目線

等、主に相手の視覚・聴覚に訴える情報です。

言語と非言語にズレがあると、言葉の信頼が失われてしまいます。言葉では「すごいね~」と言いながら、顔をつまらなさそうにしていては、嘘くさい・・・と思われても仕方ありません。(よくやってしまいます^^;)

相手の話を聴くときは、非言語にも注意してください。言葉との一貫性を保つようにしましょう。

 

訊く技術:相手のアウトプットの質を変えよう

あなたの質問次第でコミュニケーションの質が良くなる

聴く技術で信頼関係が作れると、訊く技術(質問)を使って、相手に影響を与えられるようになります。

人は質問をされると、それに沿って思考します。質の良い質問をすることができれば、思考の質も自然と良くなるのです。

コミュニケーションの場において相手から出てくる言葉は、通常、相手の思考に基づいたものになります。つまり、どのような質問をするかは、相手のアウトプットの質に影響を与えるってことです。

コミュニケーションを建設的なものにしたいのなら、どんな質問をするかはとても大切な要点となります。相手にいい話をしてもらいたいなら、いい質問を。

質問を使いこなすにあたっては、次の3つを覚えておくと良いでしょう。

  1. チャンクアップ
  2. チャンクダウン
  3. スライドアウト

 

訊く技術1.チャンクアップ

チャンクアップは理由を問うことで、思考を上に広げる質問です。

  • なぜ○○したいのですか?
  • ○○したい理由は何ですか?

チャンクアップの質問をされることで、一段上の抽象度から考えることができますので、枝葉の部分から離れ、より本質に近い思考が促されます。ただ、「なぜ」は使いすぎると詰問しているように感じますので、使いすぎには注意してください。

 

訊く技術2.チャンクダウン 

チャンクダウンは思考を具体的にする質問です。 

  • より具体的にはどういうことですか?
  • どうやって実現しますか?
  • 誰が関係していますか?
  • いつそうするのですか?等

思考がより限定的に、具体的になります。行動に落とし込む時や、問題について考える時、状況を正確に把握してもらいたい時などに、チャンクダウンの質問を使うと良いでしょう。

抽象的な話に終始してしまい、グルグル同じところを巡っていたりとか、実効性の無いことを考えてしまっている場合にも、そこから抜け出すためにチャンクダウンは有効です。

 

訊く技術3.スライドアウト

スライドアウトは思考の幅を広げる質問です。

  • 他には?

アイデアを出す時や、思考の候補を洗い出したい時に使います。スライドアウトは単体で使うよりも、チャンクアップやチャンクダウンの質問に合わせて使うと良いでしょう。

 

質問の例:ラーメンを食べたい

少し、質問の例を示します。

-ラーメンが食べたい

-ラーメンを食べると、何がいいの?(★チャンクアップ)

-お腹が満たされる

-他には何がいいの?(★スライドアウト)

-美味しい

-じゃぁ、美味しくて、お腹が満たされればラーメンじゃなくてもいいの?

-いや、ラーメンがいい

-じゃぁ、ラーメンを食べたい他の理由は?(★スライドアウト)

-とんこつラーメンのこってりした味付けを味わいたい

-こってりを味わいたいのはなぜ?(★チャンクアップ)

-お腹にガツンと来るものを食べた感じがして、満たされるから

-お腹にガツンと来るもので満たされれば、ラーメンじゃなくてもいいの?

-そうだね、ラーメンじゃなくても良いかもしれない

-じゃあ、他にはどんなものを食べれば満たされる?(★チャンクダウン)

-焼肉もいいね!

-他には?(★スライドアウト)

-牛丼!

-そうか。お腹にガツンと来るものを食べて、満たされたいんだね~。

-うん、そうそう。

-じゃぁ、今から何を食べようか?(★チャンクダウン)

-3つの中だと、やっぱりラーメンかなー。

チャンクアップとスライドアウトを使うと、行動の理由がより明確になります。例え最初と同じ結論になったとしても、目的意識が変わります。目的意識は行動の質を変えますので、継続性や成果に影響を与えることがあります。

是非、今日の昼食時にでも↑のような質問を自分にしてみてください。良い練習になるかと思います。

 

技術がどんな意味を持つかは使い手次第

さて、今回お伝えしたのは建設的なコミュニケーションを作るための技術です。技術なので、単に方法やスキルがあるだけで良い悪いといった色の無いものだったりします。

つまり、建設的なことに使うこともできれば、悪用することもできます。僕の勝手な想像ですが、詐欺師はとても聴く技術や訊く技術に熟練しているんじゃないかな〜、なんて。

そういうものなので、願わくば建設的なやり取りのために活用してもらえるといいかな、なんて思う次第です(・∀・)